スリランカに旅行をした方のなかでシギリヤロックを訪れないという方は殆どいないのでしょうか。
シーギリヤ・ロックの岩山の大きさは南北約400m、高さ約180mのアジアのエアーズロックです。
どうやって作ったのかと不思議に思う宮殿は観光客に向けて整備されています。
本日はスリランカ旅行でシギリヤロック に足を運びたいという方に向けて、
- シギリヤ・ロックの行き方
- シギリヤ・ロックの見所
- ベストシーズン
- おすすめのホテル
について包括的にお伝えしていきたいと思います。
本日お伝えする内容はガイドブックにのっている内容に加えて実際現地にいってガイドから説明を受けた内容を記載しています。
皆さんの観光の参考にしていただければと思います。
シギリヤ・ロックの歴史〜そもそも何故岩の上に!?〜
シギリヤ・ロックを味わうために、まずは背景を知らないといけません。
シギリヤ・ロックは巨大岩を利用して作られた王宮でカーシャバ王によって建造されました。
カーシャパ王の時代はスリランカの最初の王朝であるアヌラーダプラ王朝の時代で首都はアンブラーダプラにありました。
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しかし5世紀後半突如として建造期間の7年間を含めて18年間、シギリヤの地に王宮が移されました。
経緯についてお伝えしていきたいと思います。
アヌラーダプラ朝のカーシャパ王子は若き頃に父である王につれられて、シギリヤの地を訪れていました。
当時既に寺院が建築されておりカーシャパ王子は将来自分は当地に王宮を立てたいと考えていたそうです。
カーシャパには母親が違う異母弟がいました。
カーシャパは兄でしたが母は平民で、弟の母は王族であったため王位継承ができるか不安な日々を送っていました。
成長し野心家となったカーシャパは自分が王様になるために実の父を殺しました。
父の殺害と同時に弟を南インドに追放し晴れて王座につきました。
仏教徒として父を殺すという最大の罪を犯したことを悔いていたそうです。
一方、幼い頃の思いを実現させるべく7年かけてもともと寺院であった巨大な岩の上に王宮を作らせました。
因みに岩の上が王宮としての役割を果たしていたのは雨季の間だけで乾季は下に王宮がありました。
雨季は雨水を貯蔵することができますが、乾季は雨水がないので下に居住地を移さざるをえなかったのです。
断崖絶壁の岩の宮殿にはプールやダンスステージ、王座が今も残っており、正気の沙汰とは思えないカーシャパの心の闇を垣間見ることができます。
しかし、因果応報の言葉の通りカーシャパの王座はたったの11年で南インドに追いやった弟の復讐によって幕を閉じます。
シギリヤ・ロックは1400年ののち、望遠鏡でこの岩山を観察していたイギリス人冒険家によって発見されました。
現在では世界遺産として世界中の観光客を魅了しています。
シギリヤ・ロックのベストシーズンと服装、価格について
それではシギリヤ・ロックのベストシーズンと見所についてお伝えしていきたいと思います。
シギリヤ・ロックのベストシーズンと時間帯
特段季節による差はありませんが、強いて言うなら比較的雨が少ない1月ー3月、5月-9月がベストシーズンといえるでしょう。
筆者は11月に観光しましたが9日の旅程で雨が降ったのはわずか1日でした。
スリランカは低緯度に存在しているので平均気温は30度と暑く、午後からは非常に暑くなります。
そのため、見るのであれば以下の二つの時間帯がおすすめです。
- 早朝から午前中
- 午後4時からサンセット
筆者は直前にポロンナルワに行っていたということもあり午後4時から観光することにしました。
実際日本ん夏より気温、湿度ともに大分快適で、日本の夏について説明すると現地の方も驚いていました。
中にはニュースでみて日本の夏の方が高温多湿であることを知っている方もいらっしゃいました。
服装について
スリランカの多くの寺院については長スボンで靴を脱ぐことが要求されます。
しかし、先ほど説明したようにシギリヤ・ロックはあくまで王宮です。
そのため、半袖半ズボンでサンダルでも大丈夫です。
ただ1200段の階段を上り下りするため、不安な方はスニーカーで挑まれた方がよいでしょう。
価格は高額
スリランカの世界文化遺産は軒並み高額ですが、シギリヤロックは人気もあいまって最高額でした。
価格はなんと5460スリランカルピー(約3300円)です。
なかなか日本でもこの価格を提示している観光資源はないですよね。
因みにインドやバングラデシュなどの周辺国は半額で、スリランカの現地の方は50スリランカルピーで観光が可能です。
外国人とスリランカ人で90倍の価格差は正直酷いですが、現地では教育に力を入れており歴史を学ぶのも教育の一環なのです。
筆者のドライバーに聞いたところスリランカでは医療費や学費は大学も含めて全て無料だそうです。
教育に力をいれているのは今後発展を目指すスリランカ政府にとって必須のことなのでしょう。
コラム:ガイドは必要か?
筆者は旅を通じてスリランカタクシーサービスのタクシーをチャーターしてスリランカ旅行を効率的に回りました。
他の観光地ではドライバーが観光ガイドの資格を持っているということもあり、詳しく説明してくれました。
関連:スリランカタクシーサービスを実際に使ってみた!問い合わせからドライバーとの待ち合わせまでを実況中継。
しかし、シギリヤロックだけはチャータードライバーは入り口と出口が違うため出口で待機しないといけません。
そのため事前に説明は受けてもシギリヤロックでつきっきりでガイドしてもらうことが出来ません。
スリランカ旅行ではどこの国の旅行客でもタクシーチャーターが主流です。
そのため、シギリヤロックにはガイドがしつこく声をかけてきます。
普段であれば断るのですが、詳しくしりたかったため筆者はガイドをつけることにしました。
最初25ドル(約2700円)といってきましたが値切って2500スリランカルピー(約1500円)となりました。
詳しく知りたい方はつけた方がよいですが、自分のペースで回りたい方はつけなくてもよいでしょう。
またつけなかったとしても当記事を読んでいただければ説明して頂いた内容を盛り込んでいますので十分だと思います!
観光前に当記事を読んで知識をいれてシギリヤロック観光を楽しんでください!
前置きが長くなりましたがいよいよ本題にうつりたいと思います。
シーギリヤロックの見所・観光名所を徹底解説
シギリヤロックはガイドを受けながら巡って全部で1時間30分から2時間となります。
以下順路に沿ってお伝えしていきたいと思います。
見所①:象の門
シギリヤロックには3つの門があります。
階段を登り始める入り口の横に象の形をした岩があります。
あとの二つは有名なライオンの門と出口近辺にあるコブラの門ですが後で紹介します。
手前に見えるのはプールですが、王の妻たちのプールだそうです。
因みにカーシャパ王の妻は全部で500人いたそうです。
江戸時代の大奥より凄まじいですね。
見所②:自然の岩でできたアーチ
階段を登り始めると以下にも絶妙なバランスで組み合わさっている岩を二つ見つけることができます。
自然のトンネルと呼んでいました。
出口付近にもう一個存在しますが最初の方が綺麗な形になっています。
1200段以上の果てしない階段が続いていくことになりますが、階段は白い石でできている部分が多くあります。
これは直射日光を浴びてもできる限り暑くならない為の工夫だそうです。細部に趣向を凝らしていますね。
見所③:ミラーウォール
階段を300段ほど上がったところにミラーウォールが出現します。
ミラーウォールは昔、壁に描かれた壁画が夕日に反射してミラーウォールに映し出されていたであろうと推測されることからこの名前がつけられました。
現在は壁画が消失しているため反射をみることはできません。
しかし、当時の文字がオリジナルとして残っているので目を凝らして壁をのぞいてみましょう。
見所④:シギリヤ・レディ
辛い階段の途中に螺旋状の階段があります。
多選階段を上ると5世紀のスリランカ美女を描いたシギリヤ・レディが現れます。
螺旋階段はシギリヤンレディを見るためだけに設置されており、見た後は螺旋階段を降りて通常の順路に戻ります。
壁画にはかつては500人の美女が描かれているとされています。
現時点で確認できるのは18人となっており、彼女たちはカーシャパ王の後宮の女性たちであるとされています。(※)
(※) 雨の妖精や天女という説もあります。
2019年11月現在はカメラでの撮影が禁止されているので上記はGoogle Mapから画像を拝借しています。
非常に綺麗な状態で残っているので瞳のシャッターで脳内に留めておきましょう。
見所⑤:兵士の居住区と攻撃用の岩
シギリヤロックは王宮であると同時に城塞の役割も兼ねていました。
階段の中腹で以下のようんば場所を見ることができます。
この区域はシギリヤロックを守る兵士の居住区です。奥の岩は絶妙なバランスで崩れずに保っています。
これは有事の際にバランスを崩して的の頭上に巨石で攻撃するための工夫だそうですが使われることは一度もありませんでした。
見所⑥:王宮入り口前のライオンテラス
山の中腹あたりにいくと王宮に向けた入り口としてライオンテラスが現れます。
先ほどお伝えした象の門に続いて2つ目の動物門であり最も有名な場所ですね。
かつてはライオンの顔があり、ライオンの口の中の階段を通って上に上がって行ったそうです。
イメージとしては以下となります。
最初に紹介した動画の1分15秒あたりで確認することができます。
カーシャパ王はライオンテラスまでは4人の兵士に担がれて登ってきたそうです。
しかし、ここから先は自身の足で頂上の王宮まで足を運んだとのことで、ライオンテラスより先は王の体験を追うことができますね。
因みにシギリヤという名前は『ライオン』(=シンハ)の『喉』(=ギリヤ)を凝縮してシギリヤの由来となります。
そしてライオンテラスから頂上までの階段の幅は狭く一番体力を消耗しました。
高所恐怖症の方には厳しいでしょうが、手すりがありますので上だけを見て足を進めていきましょう。
見所⑦:王宮跡地からの眺望
40分にわたる階段を登った先にあるのが王宮後です。
カーシャパが実際に住んでいた王宮があり、彼が眺めていたであとう景色を見ながら思いに耽るのに最適な場所です。
筆者は直前にアーユールベーダで頭が油まみれで疲労困憊ですので顔は伏せさせて頂きます(笑)
正直普段デスクワークなので疲労困憊の酷い顔をしていましたが、心の中は達成感で一杯でした。
写真でみるとイマイチ感動が伝わりませんが、写真でみるより高いですし綺麗な眺望となっています。
是非ご自身の目で雄大なシギリヤ の地域を眺めて見ましょう。
見所⑧:王座とダンスパーティーの場所
王宮後にはカーシャパ王が実際に腰掛けていたであろう玉座(左)が今も現存しています。
当然、座ることはできませんがカーシャパ王の足跡を感じることができるスポットですね。
みた右は王座から見る景色ですが、ここでは今風にいうとクラブのような夜会が開かれていたそうです。
500人の妻たちが王を楽しませていたのでしょう。
見所⑨:王専用のプール
頂上には広大な王だけが入ることが許されたプールが存在しています。
壮大な景色を眺めながら自分専用のプールでくつろぎ優雅な時間を過ごしていたことがわかりますね。
見所⑩:コブラの門
最後出口には三つ目の門であるコブラの門があります。
古代はコブラの門又は最初に紹介した象の門からシギリヤロックに入り、ライオンテラスから頂上に登って行ったのです。
コラム:シギリヤ・ロックではスズメバチに注意しよう!
シギリヤ・ロックでは特に夏の時期にスズメバチが大量に発生しています。
ライオンテラスにはスズメバチの巨大な巣があるということもあり、頂上への行く手を阻む要因になっています。
夏にはスズメバチの影響で最悪の場合、頂上に登れないという事態も発生するそうです。
私がシギリヤ・ロックに登ったのは11月ですので問題はなかったのですが、
夏に登る場合は防護スーツを借りれるらしいので検討する必要に迫られる可能性もあります。
シギリヤ・ロックの行き方を紹介!簡単に安くスリランカを巡ろう!
まずはシギリヤ・ロックの行き方についてお伝えしていきたいと思います。
スリランカの文化三角地帯の中に位置
シギリヤロックは首都コロンボの北東にある文化三角地帯の中に位置しています。
文化三角地帯はキャンディー仏歯寺のあるキャンディーとアヌラーダプラと、ポロンナルワに囲まれた地域です。
公共交通機関を使った行き方
まず日本からスリランカに行く場合はバンダーラナイケ国際空港から首都コロンボにいきます。
コロンボからシギリヤに行くにはまずキャンディに行かなければいけません。
キャンディへは国営バス(SLBT・CTB)や民営バス(ノーマルバル・インターシティバス)又はスリランカ政府運営の鉄道で行く必要があります。
更にキャンディからシギリヤにはキャンディの西側のメインバスターミナルから行くことができますが、本数が少ないのが難点です。
実際に旅行してみると分かるのですが欧州の旅行客も含めて基本的には以下で説明するタクシーチャーターが一般的な選択肢となっています。
スリランカは遺跡間の移動が難しいですし、ポロンナルワやアヌラーダプラのような遺跡自体が広い観光地も存在します。
効率的に快適に回りたいかたは公共交通機関のみの旅行は選択肢から除外した方がよいでしょう。
手軽な行き方-Sri Lanka Taxi Serviceという選択肢-
正直、コロンボにいって、キャンディにいって、シギリヤにいってと考えるだけで憂鬱ですね。
私が使ったのはSri Lanka Taxi Serviceというタクシーチャーター会社です。
タクシーチャーターを使えば初日に空港でPick Upしてもらえれば後はいきたい所に専属タクシー運転手が連れて行ってくれます。
更にガイドの資格をもっているドライバーが殆どなので現地の説明まで詳細に行ってくれます。
私は8泊9日の旅行を全てSri Lanka Taxi Serviceに任せており効率的に回ることができました。
- シギリヤ・ロック
- キャンディ仏歯寺
- アヌラーダブラ
- ダンブッラ石窟寺院
- ボロンナルワ
- ゴール
- スリランカ中央高地
タクシーチャーターといえば高いイメージをお持ちの方も多いと思いますが1台1日1万円程度でチャーターすることができます。
3人で旅行した場合、1日あたり1人3300円という負担で済みますね。
新興国のバスや鉄道は時間に正確ではありませんし、くつろぐことなど出来ません。
安全と安心を得る投資としては非常に優れた選択肢であるといえるでしょう!
関連:【Sri Lanka Taxi Service】口コミで評判のチャーター業者『スリランカタクシーサービス』を実際利用した旅行者目線で徹底紐解く!
シギリヤ・ロック周辺のおすすめホテルは『ヘリタンスカンダラマ』
シギリヤ・ロックを観光する際におすすめできるホテルについて紹介していきます。
高級感を求めるならヘリタンスカンダラマ
シギリヤ・ロック周辺で圧倒的に人気のホテルは『ヘリタンスカンダラマ』です。
ヘリタンスカンダラマは自然の岩を活かして作られた自然に溶け込んだホテルです。
日本人にも心地のよい清潔感のある部屋が用意されています。
関連:スリランカ旅行で利用したホテルをReview!!値段、観光地からのアクセス、予約方法、快適度から徹底評価。
私はヘリタンスカンダラマに宿泊し、朝Sri Lanka Taxiの運転手が朝9時にロビーに迎えにきてくれたため、スムーズにシギリヤ・ロックの観光を行うことができました。
近さと経済性を求めるならフレスコウォーターヴィラ
なるべく経済的で尚且つシギリヤ から近い場所で宿泊したい方におすすめなのがフレスコウォーターヴィラです。
フレスコウォーターヴィラはシギリヤロックの1km圏内にあり尚且つ5000円程度で宿泊することができます。
趣や高級感ではヘリタンスカンダラマには劣りますが、観光者にとっても特段問題のないクオリティとなっています。
まとめ
シギリヤ・ロックはスリランカNo.1の世界遺産であることは疑いありません。
壮大な景観から、頂上までの見所、頂上からの眺望と最初から最後まで楽しむことができます。
シギリヤロックの位置する文化三角地帯には世界遺産が点在していますので、タクシーチャーターを使って効率よく回るのがおすすめです。