「インドの真珠」と呼ばれているスリランカは、アジアの穴場といえる観光地として秘かな人気スポットです。
人気のシギリヤロックなどの世界遺産、ブッダの聖域など、見どころ満載のスリランカを旅するときは、どのような服装がいいのでしょうか。
今回は、常夏のイメージがあるスリランカ旅行の服装を、季節や宗教などの注意点も含めて解説します。
スリランカは常夏の気候!場所によって少し異なる
常夏のイメージがあるスリランカは、熱帯に位置するので季節風(モンスーン)の影響が強く、高温多湿な熱帯性気候に属しています。
ただ、多湿といっても日本の夏ほどではなく真昼間は日射が厳しいですが比較的過ごしやすい環境でした。
首都のコロンボや古都キャンディがある南西部と、サーファーに人気のアルガム・ベイ、タミル人が多く住んでいるジャフナがある北東部など、地域によって少し気候が異なります。
ここでは、2つの地域の気候を紹介します。
北部・東部の気候
北東部には、サーファーに人気のアルガム・ベイや、タミル文化の中心地でもある最北端のジャフナ、トリンコマリーがあります。
10月~3月が雨季、5月~9月が乾季ですが、コロンボがある南西部と比べて雨が少なく、比較的乾燥しているのが特徴です。
平均気温は高く30℃近くとなりますが、南西部と比較すると温度差があるので、ビーチでも夜は肌寒く感じます。
旅行の際には、羽織るものがあると安心です。
降水量は、10月から増えていきます。
中部の高い標高中期の気候
キャンディ(標高1000m)やヌワラエリヤ(標高2000m)といったところでは涼しい気候となっています。
また、夜に関しては肌寒く感じる気候となっており他の地域とは一線を画します。
特にヌワラエリヤにおいては夜間は冷房ではなくヒーターがあるホテルが多くなっていました。
南部・西部の気候
南西部には、スリランカの首都コロンボや、スリランカ最後の王朝「シンハラ王朝」の都だったキャンディなどがあります。
雨季は、4月~6月、10月~11月頃までの2回あり、12月~3月頃が乾季となります。
平均気温は、コロンボが約27℃ですが、セイロン紅茶で有名なヌワラ・エリヤなどの高原地帯の平均気温は、16℃前後と差があります。
キャンディは、年間を通じて過ごしやすいといえるでしょう。
雨期になると、モンスーンの影響で1日に数回強いスコールがあますが、特に降水量が多いのは、10月~11月頃になります。
【季節別】スリランカ旅行にピッタリの服装まとめ
年間を通じて気温の変動が少ないので、いつでも夏服で旅行ができます。
雨季は日本の梅雨のように1日シトシト降り続けるのではなく、午後からスコールのように集中的に降る、突然大雨になるなど、南国特有の降り方をします。
また、旅行のベストシーズンでもある乾季は比較的湿度が少なく、気温が高くてもカラッとしているので過ごしやすいでしょう。
日本には、四季がありますが、スリランカには雨季と乾季があるのみです。
乾季に高原地方に行くと日本の秋のような気候ですが、基本的には一年中、夏のような気温です。
雨季(4月~11月)の服装
コロンボなどがある南西部は、モンスーンの影響で1日に何度かスコールに見舞われます。
北東部は南西部に比べて降雨量は少なめですが、スコールが降るのは同じです。
また、高地では、霧が立ち込め霜が降りることもあるほど気温が下がることもあります。では、どのような服装が雨季にはおすすめでしょうか。
【雨季におすすめの服装・女性編】
基本的に、日本の夏服と同じような服装がおすすめです。
Tシャツや半袖のシャツ、ワンピース、コットンパンツなど。
雨にぬれてもすぐに乾くような速乾性の生地や、リネン素材の服が良いでしょう。
足元は濡れても大丈夫なサンダルなどがおすすめです。
また、場所や時間帯によっては、肌寒いときもあるので、羽織るものやショールを用意しておくと安心です。
【雨季におすすめの服装・男性編】
男性も基本的には、女性と同様に日本の夏服と同じような服装になります。
Tシャツや半袖のシャツとハーフパンツなどがおすすめです。
ジーンズは濡れると乾くのに時間がかかるので、乾きやすい素材のパンツがいいでしょう。
足元は、濡れても平気なサンダルなどがおすすめです。
肌寒いときに備えて、薄手のパーカーなどを用意しておきましょう。
男性、女性ともに、レインコートや傘などの雨具は必須です。
乾季(12月~3月)の服装
日中の日差しは強く感じますが、湿度が雨季よりも低いので比較的過ごしやすく、朝夕は爽やかに感じるほどです。
キャンディなどの高原地帯は春のような気候で、朝晩は肌寒く感じることがあります。
北東部や海岸エリアも暑く紫外線が強烈なので、日焼け止めグッズは必需品です。
では、乾季はどのような服装にすればよいのでしょうか。
【乾季におすすめの服装・女性編】
換気の場合も、基本的には日本の夏をイメージするといいでしょう。
Tシャツや半袖のシャツ、ワンピース、ジーパン、コットンパンツなどがおすすめです。
朝晩は冷え込むこともあるので、パーカーやショールなどがあると安心です。
足元は、動きやすいスニーカーやサンダルがいいでしょう。日差しが強いので、帽子やサングラス、日傘などを忘れずに。
【乾季におすすめの服装・男性編】
男性も基本的に、日本の夏服を用意しましょう。
Tシャツや半袖のシャツ、ジーパン、コットンパンツ、ハーフパンツなどです。
場所によっては1日の温度差があるので、パーカーなどの羽織るもので調整しましょう。
他に動きやすいスニーカーやサンダル、強い日差しを避ける帽子、サングラスなどが必要です。
スリランカでの服装には注意点もある
ほとんどの時期を夏服で過ごせるスリランカですが、常に半そで短パンなどのカジュアルな服装だけで過ごせるわけではありません。
高級ホテルやレストランでは、ドレスコードがある場合もあります。
また、スリランカでは服装でその人の身分を見分けることもあります。
状況や訪れる場所によって、服装に注意しなければなりません。
薄手の上着で冷房対策をしよう
西洋人が多く滞在しているホテルやゲストハウス、デパートなどは、冷房が効きすぎていることもあります。
薄手の上着やショールを用意しておくといいでしょう。
また、UV加工している上着やショールなら、日焼け対策にもなるので一石二鳥です。
足も意外に冷えるので、長ズボンや靴下があると安心です。
コラム:飛行機の中の冷房は予想以上に強い
旅行はスリランカ国内だけではありません。
日本からスリランカに向かう飛行機の中にも十分に注意をはらわなければいけません。
筆者は中国東方航空で上海経由で日本とスリランカを往復しました。
飛行機の中は非常に寒く、もし半袖半ズボンで乗り込んでいたら間違いなく風邪をひいていたと思います。
筆者としてはユニクロのウルトラライトダウンが全てにおいて使い勝手がよくおすすめでした。
嵩張らないですが飛行機の中やヌワラエリヤ、更に以下で説明する雨にも対応することができました。
急な雨にも対応できるようにしておこう
スリランカは、北東モンスーンと南西モンスーンの影響で雨季が長く続きます。
雨季が長いので、旅行をしているとどこかで雨に降られることを覚悟しておきましょう。
雨の降り方は、南国特有のスコールで天気が急変しやすいですが、ずっと降り続くことはなく、少しすると止むのが特徴です。
そのため、雨季でもレインコートや傘があれば、観光は可能です。
乾季でも雨が全く降らないということではないので、スリランカ旅行をするときは、雨具の準備を忘れないようにしましょう。
宗教施設では肌の露出を控えよう
スリランカは、国民の7割程度が熱心な仏教徒なので、服装に注意する必要があります。
仏教寺院などの神聖な場所に訪れる場合は、肌の露出を控えることが大切です。
特に女性は、暑いからといって、ノースリーブやショートパンツなどの肌を多く露出する服装は避けましょう。
露出の多い服で訪れると、入場するときに止められ、スカーフなどを購入させられることもあります。
露出が多い服装の時は、ショールやカーディガンを用意しておくと安心です。
寺院などの宗教施設では、女性だけでなく、男性も巻きスカートのようなものを着用するように言われることがあります。
寺院に行くことがわかっている場合は、長ズボンや膝まであるスカートの着用を心掛けましょう。
帽子やサングラスも外しておくようにします。
また、ほとんどの寺院では靴を脱いで見学しますが、日差しで地面が熱くなっています。靴下を用意しておくと安心です。
高地では長袖も必要
「ワールドエンド」と呼ばれる断崖絶壁や「聖なる足跡」など、自然遺産のある中央高地はトレッキングエリアとして人気です。
また、中央高地の南側にあるヌワラ・エリヤは「リトル・イングランド」と呼ばれ、紅茶好きなら一度は訪れたい場所です。
常夏のスリランカでも、これらの高地は、年間平均気温が16℃と低く、防寒具は必須です。
しかし、日が昇ると急激に気温が上昇することもあるので、重ね着で調整できる服装がいいでしょう。
まとめ
常夏のスリランカは、基本的に夏服でOKですが、訪れる場所によって防寒対策が必要になることもあります。
また、宗教施設などでは、肌の露出を控えるなど、TPOをわきまえることも大事です。
どんな服装がいいのか悩んだときは、事前に天気予報やスリランカを旅した人の旅行記ブログなどをチェックすることをおすすめします。
旅先にあった服装で、スリランカ旅行を楽しみましょう。
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