11世紀に南インドのチョーラ朝を進行を受けたシンハラ王朝が首都をアヌラーダプラからポロンナルワに移し栄えました。
自然の地形を生かして当時の最先端技術を駆使して作り上げた広大な都市の後は世界文化遺産に登録され観光客を魅了しています。
現在はポロンナルワの前の首都であるアヌラーダプラと、その後の中心地キャンディと共に文化三角地帯を形成しています。
スリランカ観光名所として最も有名なシギリヤロックはポロンナルワから目と鼻の先にあります。
ポロンナルワは19世紀に発掘されるまでジャングルの中にありましたが発掘調査の末街自体が世界文化遺産への登録となりました。
今回は文化三角地帯の一旦をなすポロンナルワの歴史と見所、更に行き方からおすすめのホテルに至るまでお伝えしていきたいと思います。
ポロンナルワの古都としての歴史
スリランカの古来の王朝であるシンハラ王朝はアヌラーダプラを首都として反映していました。
しかし、1017年に南インドのチョーラ王朝がスリランカ北部からの侵略を受けました。
ポロンナルワは元々はチョーラ王朝がスリランカを治める拠点とした場所です。
その為、アヌラーダプラ時代には見られなかったヒンドゥー教の色彩がでてきています。
ウィジャヤバーフ1世によってチョーラ朝を1070年に追放し首都をポロンナルワと定めました。
ウィジャヤバーフ1世の孫のパラークラマ・バーフ1世の治世に最盛期を迎えましたが、その後衰退の一途を辿りました。
再び南インドの王朝であるパーンディヤ朝の信仰をうけ1232年にダンバデニヤに遷都されポロンナルワは荒廃の一途を辿りました。
19世紀に植民地支配をしていた大英帝国によって発見されるまではジャングルの茂みの中に埋もれていました。
ポロンナルワ遺跡群の観光名所を紹介!
それでは肝心なポロンナルワの観光名所についてお伝えしていきたいと思います!
ポロンナルワでは遺跡群に名所が密集しています。
移動方法については後からお伝えしたいと思います。
パラークラマ・バーフ1世の宮殿跡と周辺エリア
まずはポロンナルワ駅からの遺跡として最も近い宮殿跡です。
丁度宮殿エリアの近くにチケット売り場があり宮殿エリアから北上する形で遺跡群が点在しているのでこのエリアから回り始めるのがよいでしょう。
因みにチケットはポロンナルワ博物館で売られていますがポロンナルワ観光全体で4550スリランカルピー(約2700円)と高額になっています。
オールインワンのチケットですので最初に買っておきましょう。(因みに現地人は50スリランカルピーだそうです笑)
ポロンナルワの全盛期を築いたパラークラマ・バーフ1世の宮殿跡は見逃せません。
詳細な地図としては以下の通り小川を渡ってすぐのところに存在しています。
まさに遺跡という感じでかつての遺構が風化しながらもしっかりと残っています。
更にこの宮殿エリアには昔の議会も存在しています。
ここで昔、王と大臣がスリランカの政治について議論していたかと思うと胸が熱くなりますね。
因みに議会の入り口にあるムーンストーンは特徴的でアヌラーダプラで見られた牛が描かれていません。
これはチョーラ朝の侵略でスリランカにヒンドゥー教が輸入されたことを如実に物語っています。
上記のムーンストーンに描かれているのは外側から鳥、象、馬となっており牛が存在していません。
アヌラーダプラのムーンストーンと見比べてみると文化の変遷を確認することができて面白いですね。
関連;スリランカの歴史の始まり観光名所『アヌラーダプラ』の魅力を解説!行き方とやおすすめのホテルを含めて紹介する。
遺跡の中心『クランドラングル』
クランドラングルは四辺形という意味をもちます。
方形の城壁の中に11もの建物が立っています。
最も有名なのは以下のVatadageで円形の形をした寺院でスリランカに3つしか存在しません。
因みに真ん中のストゥーパには今はキャンディに納められている仏歯が納められていました。
かつてのスリランカ仏教の中心といえる場所といって過言はないでしょう。
また僅か60日で建造されたと言われるHatadageも必見です。
石の組み方がまるで日本の戦国時代の石垣みたいで興味深いものがあります。
クワンドラングルは宮殿跡から比較的近い場所にあり宮殿跡の西を通るA11を直進して5分-10分ほど歩くて右手に見えてきます。
また殆どん遺跡がA11沿いにあるので非常に見やすい配置となっています。
街をあるけば遺跡にあたるのがポロンナルワです。
顔のない巨大仏像『ランカティラカ』
上記二つから北に4kmほどいったところに遺跡の密集地帯があります。
まずランカティラカです。
高さ17mにもおよび巨大な寺院と、寺院内の頭のとれたブッダ画像は圧巻です。
壁のゲディゲ(Gedige)と呼ばれる浅い浮き彫りがポロンナルワ建築の特徴を顕著に表しています。
詳細な場所はクワドラングルの東側の道路を一直線に進むことで辿りつくことができます。
しかし、相当な距離がありますので後でお伝えするようにレンタサイクルかタクシーが一般的な移動手段となります。
キリヴィハーラ
ポロンナルワといえばよく以下の写真を見る方がおおいのではないでしょうか。
キリヴィハーラは、石灰の漆で作られた仏塔で『乳白色の寺院』という意味を持っています。
全盛期を築いたパラークラマ・バーフ1世の妻であるサバドラ女王によって建立されています。
少し前までは古ぼけた茶色になっていましたが、現在は修復されて以前の通りの乳白色の仏塔として蘇っています。
ランカ・ティラカと同じ敷地内にあるので効率よく巡ることができますね。
【必見】巨大仏像群『ガルヴィハーラ』
スリランカの仏教美術の粋を尽くした仏像を見ることができるのがガルヴィハーラです。
巨大な一枚岩に刻まれた仏像は圧巻である是非とも見るべき作品といえるでしょう。
最も観光客で賑わっていました。
【坐像】
ヴィッジャーダ洞穴ともよばれています。
岩肌を掘り出した高さ4.6mの巨大なブッダの坐像で、肩の上には小さな仏像が両側2体ずつ計4体掘られています。
【立像】
立像についてはブッダなのかそれとも弟子のアーナンダのものかは論争を呼んでいます。
7m近い高さがある迫力のある立像で、蓮の上に立っていることからブッダと見る向きもあれば、
腕の前で手をクロスさせているのでブッダの死を悲しむ弟子のアーナンダの姿とも言われています。
【涅槃像】
長さ14mもある最大の仏像です。
右の手のひらと足の裏に蓮の文様が彫られているのも見所です。
蓮の台座はなく変わりに枕に描かれているのは太陽または法輪とも言われています。
ガル・ヴィハーラの位置はキリヴィハーラとランカティラカの目と鼻の先にあります。
ティワンカ寺院
ガルヴィハーラを更に北に進むと最後の見所ティワンカ寺院へと辿りつきます。
ティワンカ寺院では建物の中でポロンナルワで唯一残っているフレスコ画をみることができます。
13世紀に描かれており、仏教の教えをテーマに描かれています。
ポロンナルワ遺跡群を巡るための移動手段
ポロンナルワ遺跡群は広大で見所も多いため徒歩で回るのは推奨できません。
レンタサイクルを利用する
先ほど紹介したクワンドラングルの地図をもう一度ご覧ください。
ポロンナルワの街の中には何箇所かレンタサイクルを貸し出している場所が存在しています。
自転車であれば効率的に回ることも可能となります。
タクシーチャーター
筆者はタクシーチャーターを利用しているので非常に快適にポロンナルワを含めて全ての遺跡を効率よく回れています。
個人のタクシーはぼったくりのタクシーが多く存在しています。
しかし、旅行期間を通じて契約しているタクシーチャーターであれば世界遺産間の移動の心配もする必要がありません。
またタクシードライバーは観光ライセンスも取得しておりドライバーだけでなくガイドとしての役割も果たしてくれます。
今回の記事の中で度々写真に登場しているスリランカ人は筆者のタクシードライバーです。
ガイドとドライバーを兼任してくれるのでスリランカ旅行をより深く楽しむことができます。
実際にスリランカを観光してみて分かるのですが、タクシーチャーターが一番現実的なスリランカ個人旅行の交通手段であると思います。
遺跡感の交通もあまり整備されていませんし、ホテルも観光地からは離れたところにある場合も多いです。
移動に苛まれることなく旅行自体を楽しみたい方はタクシーチャーターを考えた方がよいでしょう。
旅行していると日本だけでなく、欧州人もタクシーチャーターで回っておりメジャーな選択肢であることがわかります。
筆者が活用した『スリランカタクシーサービス』のドライバーは非常に紳士的で、尚且つ日本語デスクもついており非常に快適でした、
更に、価格も日本のタクシーチャーター会社の中では最安でしたので非常におすすめです。
関連:【Sri Lanka Taxi Service】口コミで評判のチャーター業者『スリランカタクシーサービス』を実際利用した旅行者目線で徹底紐解く!
ポロンナルワへの行き方
ポロンナルワへの行き方についてお伝えしていきたいと思います。
電車を利用する行き方
まずは公共交通機関で移動する方法です。
移動にはスリランカ国営鉄道である『Srilanka railway』を使用します。
国営鉄道は事前に予約することはできませんので現地の窓口で購入することになります。
【コロンボFORT駅〜ポロンナルワ駅】
まずコロンボのFORT駅からポロンナルワに直接行く方法です。
1日3本列車がでており、約5時間〜6時間で到着します。
2等車の価格は420スリランカルピー(約250円)、3等車の価格は265スリランカルピー(約160円)となります。
【キャンディ〜ポロンナルワ】
残念ながらキャンディからポロンナルワ駅への電車はでておりませんでした。
キャンディからポロンナルワにいくためにはキャンディ駅の西側のバスターミナルからでるバスに乗る他ありません。
ポロンナルワまでの所要時間は約3時間で170スリランカルピー(約100円)ちなっています。
【おすすめ】チャータータクシーサービスを利用する方法
先ほどポロンナルワ観光の時にお伝えしたスリランカタクシーサービスを利用する方法です。
以下は『スリランカタクシーサービス』に提案していただいた旅程です。
8泊9日でスリランカの世界遺産を周遊する旅を全て支えてくれました。
日本の実績ある信頼性の高い会社が運営しているので安心できて価格も1日あたり1台約1万円と破格の安さです。
複数人で旅行をすれば更に1人あたりの価格は安くなります。
何より時間をロスすることなく効率的に各地を回ることができるのは非常に有り難かったです。
スリランカには世界遺産や名所が溢れているので無駄な時間を過ごすわけにはいきませんからね。
以下でスリランカタクシーサービスについては詳しくお伝えしておりますので参考にしてみてください。
関連:【Sri Lanka Taxi Service】口コミで評判のチャーター業者『スリランカタクシーサービス』を実際利用した旅行者目線で徹底紐解く!
おすすめの宿泊施設・ホテル
ポロンナルワ周辺は世界遺産の密集地域です。
『ダンブッラ』『シギリヤ』『ポロンナルワ』の中間地域に存在しているホテルとしてヘリタンスカンダラマがあります。
ヘリタンスカンダラマはスリランカのラグジュアリーホテルグループのヘリタンスによって運営されているホテルです。
ヌワラエリヤのヘリタンス・ティー・ファクトリーと同系列ですね。
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ヘリタンスカンダラマはホテル自体が既に観光名所になっています。
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自然、そして現地コニュニティとの共生を目指す山奥のホテルとなっています。
岸壁に建てられた蔦のはう建物は、時間の流れに合わせて姿を変え、自然に溶け込む未来を想像して設計されています。
多少高いですがゆっくりと旅の疲れをとりながら文化三角地帯の世界遺産の拠点にしてみるのも一興といえるでしょう。
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まとめ
ポロンナルワは文化三角地帯の一角をなす世界文化遺産の街です。
見所が遺産群の中に散在していますのでレンタサイクルかタクシーを上手く使い効率よく見学しましょう。
良いスリランカ旅行を満喫される糧としていただければ幸いです。
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