アヌラーダプラはスリランカに建設された最初の首都です。
アヌラーダプラは今から約2400年前の紀元前377年にシンハラ王朝の王都として建設されました。
更に紀元前247年にインドから運ばれた菩提樹の分け木があることから『仏教の聖地』ともされています。
本日は世界遺産として登録されているアヌラーダプラについて以下の点をお伝えしていきたいと思います。
- アヌラーダプラの歴史
- 見所と魅力
- アヌラーダプラへの行き方
- おすすめのホテル
アヌラーダプラの歴史
スリランカは1815年にキャンディ王国が滅亡するまでは島住人であるシンハラ人によるシンハラ王朝が存在していました。
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シンハラ王朝の歴史は非常に長く紀元前543年にシンハラ人の祖とされるウィジャヤ王子が南インドからスリランカに上陸したことに始まります。
その後、紀元前377年にシンハラ王朝の最初の王都としてアヌラーダプラが建設されました。
アヌラーダプラはシンハラ王朝の王都というだけでなく仏教の聖地としての地位を確立しています。
それは、ブッダガヤの菩提樹の分枝が植樹されたことに由来しています。
アヌラーダプラは1400年近くシンハラ王朝の首都として繁栄しました。
しかし、南インドのチョーラ王朝によって侵略されポロンナルワに遷都することとなりました。
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世界遺産アヌラーダプラの観光名所と注意点
アヌラーダプラは1000年の都である仏教の聖地ということもあり観光名所が多く存在しています。
以下地図にそって名所をお伝えしていきたいと思います。
全てを周ろうとすると1日がかりとなるのでポイントを絞るのが良いかと思います。
筆者はタクシーチャーターを8泊9日の旅で利用したので問題なく周れました。
以下紹介するすべてのスポットを回って3時間半で観光することができたので非常におすすめです。
更にドライバーがガイドの役割も果たしてくれるので、遺跡の魅力や経緯について学びながら観光できたので非常に有意義でした。
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電車等での移動をしている方はイスルムニヤ精舎やマハーセナ・パレスに足を伸ばす際はスリー・ウィーラーを駆使するのがよいでしょう。
スリー・ウィーラーはスリランカ版のトゥクトゥクのことです。
以下では筆者が観光した順番にお伝えしていきたいと思います。
見所①:イスルムニヤ精舎
スリランカ初の仏歯の奉納場所であり、スリランカ国内最古の仏教寺院です。
現在はキャンディの仏歯寺に奉納されているブッダの犬歯も最初はイスルムニヤ精舎に奉納されていたのです。
因みに上記の涅槃に入った釈迦は2019年11月現在は改築中のため見ることはできませんでした。
イスルムニヤ精舎と次にお伝えするスリー・マハー菩提樹は後にお伝えする共通チケットとは別料金で200スリランカルピーずつ発生します。
本堂は紀元前3世紀に岩山を利用して建造されており岩肌の彫刻が当時の生活を伝えてくれています。
岩肌に刻まれた象の彫刻(左)と、菩薩と馬の彫刻(右)。
宝物殿では近隣で発見された彫刻を展示しているので必見です。
以下は4世紀〜6世紀の身分違いの恋を表したイスルムニヤの恋人です。
先ほどお伝えした通り、2019年11月現在改築工事中により寝ている釈迦を見ることはできません。
イスルムニヤ精舎はアヌラーダプラの名所の中で最も南にあり距離があるのが難点です。
ただアヌラーダプラ周遊チケットには料金が含まれていないため最も南のイスルムニヤ精舎から北上しているルートを取れば効率的に観光できるでしょう。
後でお伝えする筆者が使ったタクシーチャーターやスリー・ウィーラーの使用を推奨します。
スリーマハー菩提樹からでも約2km離れています。
イスルムニヤ精舎からこれから紹介する北の名所群までは4km-5kmあるので徒歩では厳しいです。
見所②:スリー・マハー菩提樹
紀元前247年にブッダガヤの菩提樹の分枝がアヌラーダプラに持ち込まれ植樹されたことでスリランカ仏教の聖地となっています。
推定樹齢は2300年となっており現在ブッダガヤの菩提樹として現存する最古のものとなっているそうです。
別の角度から見るとサポートが行われており、できる限り樹が存続するように手助けがなされています。
菩提樹とはブッダが悟りを開いた時に陰を作ってくれたという特別な木のことです。
ブッダは7週間に及ぶ辛い修行の末に菩提樹の下で悟りを開きました。
当時人々は信仰の対象として何か形に見えるものが必要であったため、菩提樹の分け枝と釈迦の歯が信仰の対象になりました。
仏歯は王朝の移転と首都の移転に伴って移動しましたが、菩提樹の分枝だけはアヌラーダプラに今も残されています。
樹齢は推定約2300年と歴史を感じるもので、高い塀と金色の柵に囲まれています。
柵に囲まれている理由は筆者のドライバーの説明によると20世紀に斧で切って菩提樹を持ち帰った人がいるからだそうです。
そのため、現在我々は触れることはできません。
見所③:ルワンウェリ・サーヤ・ダーガバ
アヌラーダプラといえば上の写真を思い浮かべる方がおおいのではないでしょうか。
ルワンウェリ・サーヤ・ダーガバは遺跡地区の中心にある純白の大塔です。
因みにこのような大塔のことをストゥーパともいうそうです、
ストゥーパにはブッダの左顎の骨が収められています。
頂上には宝石が添えられるのですが現在は頂上は改築中となっています。
紀元前2世紀にシンハラ王朝のドゥッタガマニー王が建立した仏塔。
現在の高さは約55mですが完成当時は100m近くあったとされています。
まるで日本の高層建築であったと噂される出雲大社のようですね。
チョーラ朝の侵略を受けた時に倒壊してしまいましたが、何度も時間をかけて改築されて現在の姿となっています。
注意点①:考古学博物館で購入しておこう
厄介なのですがチケットを購入できるのは観光名所の前ではありません。
チケット売り場は考古学博物館とアバヤギリ博物館なのですがアクセスを考えて考古学博物館でチケットを購入しておきましょう。
考古学博物館はスリー・マハー菩提樹とルワンウェリ・サーヤ・ダーガバの近くにあるので地理的にも便利です。
以下は考古学博物館周辺の地図となります。
因みにチケットは4550スリランカルピーつまり約2700円と非常に高額になります。
観光産業が重要なスリランカにおいては目を瞑るしかないですね。
チケットには各名所の入館料がふくまれていますが、スリー・マハー菩提樹とイスルムニヤ精舎は追加で200スリランカルピー(約120円)の支払いが必要となります。
注意点②:服装に関して
因みに寺院では靴を脱ぐことが要求されます。因みに靴下は脱がなくてもよいそうですが筆者はサンダルで来たので裸足になりました。
結構直射日光にさらされた地面は熱いので皮膚が薄い方は靴下を持っていった方がよいでしょう。
アヌラーダプラで裸足になることが要求されたのは以下の場所です。
イスルムニヤ精舎
スリーマハー菩提樹
ルワンウェリ・サーヤ・ダーガバ
サマディーブッダ
また、半ズボンは禁止で長ズボンを持っていない人は腰に巻く用のスカーフの購入と着用が義務付けられます。
イスルムニヤ精舎では靴を脱ぐ場所に販売されていますので持っていない人は200スリランカルピーで購入しましょう。
見所④:サマディ・ブッダ
瞑想中の穏やかな表情のブッダ像があります。
3世紀に石灰岩で造られており当初は目に美しい宝石が入っていたと言われています。
サマディー・ブッダを始め、ラトゥナ・プラサーダ、マハーセナパレスの3つの北部遺跡群は近接しているので纏めてみましょう!
見所⑤:ラトゥナ・プラサーダ
土台と柱だけが残る8世紀の宮殿跡に立体的で繊細な彫りのガードストーンが状態よく残っています。
スリランカ随一の美しさを誇っているとの評判もあるくらいです。
因みにガードストーンと言われている所以は後ろをみればわかるのですが、ドラゴンが吹く火から守っているためガードストーンと言われています。
因みに今は石の柱しか残っていませんが、昔は2階から5階までは木造建築の壮大な建物であったそうです。
是非ともその時代の姿をみてみたかったものです。
因みに次に紹介するマハーセナ・パレスは道を挟んだ反対側にあるので移動距離は1分もありません。
アヌラーダプラの最後の観光地として立ち寄りましょう1
見所⑥:マハーセナ・パレス〜ムーンストーンが有名〜
ムーンストーンを柵越しに観察することができます。
聖地アヌラーダプラに入る際に身を位読めるために必ず踏んだとされるムーンストーンがみどころです。
精巧な彫刻にはそれぞれ意味があり以下が描かれています。
- 誕生を表すゾウ
- 老いを表すウマ
- 病気を表すライオン
- 死を表すウシ
また真ん中のハスの花は涅槃を表しており、悟りにいたる過程を描いたとされています。
アヌラーダプラへの行き方
世界遺産『アヌラーダプラ』への行き方についてお伝えしていきたいと思います。
鉄道を駆使していく方法
コロンボのFORT駅からアヌラーダプラまでは電車で一本で行くことができます。
スリランカ国営鉄道『Srilanka railway』の時刻表を見て見ましょう。
アヌラーダプラは主要都市ということもあり1時間に一本程度の頻度で出ています。
2等車で370スリランカルピーつまり約220円、3等車で240ルピーつまり約150円でいくことができます。
(おすすめ)タクシーチャーターを活用し全行程を効率よく回る
電車は確かに安いのですが事前に予約できないのと各都市間の交通が発達していないという致命的な欠点があります。
例えば、アヌーラダプラからキャンディという主要都市間ですら電車が開通していません。
限られた旅行期間の中で確実に且つ安全に世界遺産を含めた観光名所を周遊するためには、筆者も実際に使ったタクシーチャーターがおすすめです。
筆者が利用したスリランカタクシーサービスでは以下の旅程で8個の世界遺産全部を無駄なくスムーズに周ることができました。
文化三角地帯の以下の5つの世界遺産であれば4泊5日で巡ることができます。
初日の空港から最後の日の空港まで一気通貫でサポートしれくれるので非常に有り難かったです!
【文化三角地帯の5個の世界遺産】
- アヌラーダプラ
- シギリヤロック
- ポロンナルワ
- ダンブッラ石窟寺院
- キャンディ
また遺跡間の移動だけでなく、アヌラーダプラやポロンナルワのように遺跡の範囲が広い場所においては名所間の移動にも便利です。
毎回タクシーに乗ってぼったくりをされる心配をしながら利用するのは精神的にも疲れますしね。
更にありがたいことにドライバーは観光免許を持っている方も多く、筆者のガイドの役割も果たしてくれました。
本日記載した内容は本で事前に調べたこともありますが、ドライバーが教えてくれたこともふんだんに盛り込んでいます。
関連:【Sri Lanka Taxi Service】口コミで評判のチャーター業者『スリランカタクシーサービス』を実際利用した旅行者目線で徹底紐解く!
アヌラーダプラ周辺のおすすめホテル
スリランカの物価は日本の約5分の1程度なのですが、観光客が宿泊するホテルを安宿にしすぎると大変な目にあいます。
場合によっては高温の気候であるにも関わらず冷房がついていないというホテルもあるので、ある程度のホテルを選ぶようにしましょう!
因みに筆者はアヌラーダプラとシーギリヤロックとポロンナルワの中間に位置し、
ホテル自体が観光地となっているバワ建築の粋をつくしたヘリタンスカンダラマに宿泊しました。
関連;スリランカ旅行で利用したホテルをReview!!値段、観光地からのアクセス、予約方法、快適度から徹底評価。
タクシーをチャーターしているからこそ泊まりたいところに泊まれるのもチャーターの便利な点です。
以下は比較的アヌラダプラに近いホテルをピックアップしています。
ウォーターズ エッジ アヌラーダプラ
価格は7000円程度と若干高くなりますが、おすすめのホテルです。
ウォーターズエッジアヌラーダプラはアヌラーダプラ近郊に位置しているので観光にも便利です。
南に位置しているのでイスルムニヤ精舎から順に北上すれば効率よく全ての遺跡を巡ることができます。
フォーポインツリゾート
4000円〜5000円で価格を抑えたいという方におすすめなのがフォーポインツリゾートです。
フォーポインツリゾートは冷房も完備です。
観光名所までの距離は若干遠いですがタクシーチャーターを利用していれば無問題ですね。
日本人の観光客でも快適に過ごすことができるでしょう!
まとめ
文化三角地帯の一角をなし見所満載の古都アヌラーダプラ。
1000年の都であるスリランカ仏教始まりの地であることから名所が満載となっています。
スリランカにきた際は是非とも立ち寄りたい場所となっています。
その他の世界遺産についてもまとめていますので参考にしてみてください!
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